バイク呆けの爺さん タコ師匠のバイク史:その20

マッハを手離してから元気のない爺さん。

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元気がないと言うか、静かなのです。

ジムニーで山からひっくり返り、真っ逆さまになってても、ドアがないジムニーから爆笑しながら出てきて、車をまるでバイクのように起こしてまた走りだす不死身の爺さんが、空を見つめたり、山を見つめたりぼやぁ~っとしてるのです。

叔父さんが『お父さん、ボケたらアカンで。まだ早いで!』

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と心配していますが上の空。

180㎝近い筋骨巨大な老人にボケられたら家族が大変です。

今のように介護保険などはなく、老人ホームが一軒家買えるぐらいの値段で入り、毎月の給料以上に世話代のかかる時代でした。

まだ60歳ぐらいでしたから今時では若いですが、当時は寿命も短く60歳は立派な老人でした。

爺さん

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『Z1って何馬力や?』
『Z1って何㎞/h出る?』
どうやら新しいバイクが欲しいだけのようでした。

叔父さんの影響で車にハマり、レンジローバーを購入した社長の息子さんは、バイクにもかなりハマり、忙しい仕事の合間を縫ってハーレーダビッドソンの白バイみたいなの(ウルトラってグレードっぽい)にサイドカーを装着し、親子ツーリングをしてるのを見て、負けずに何か買おうとしていたのでしょうか?

キカイダーやキカイダー01にてサイドカーが登場して、日本には珍しいサイドカーがちょこちょこ販売されるようになりました。

kikaida

社長の息子さんのを少し乗らせて貰った爺さんは、サイドカーは横の間隔をとらえるのが難しい。

しかもバイク本来の性能を無駄にするオプションだと分析。

それならもっと馬力、エンジンをデカくしてブレーキやタイヤをより良いものに交換する方が楽しいのではないか?と考えこんでいたのでした。

しかし、家の馬小屋にはZ2があります。このバイク、当時の川崎のレベルからしたら大当りの車両でした。

まず、オイル漏れがない。
チェーンも切れない。
ちゃんと4気筒とも動く。
熱垂れが少ない。

当たり前やろ!って感じる方がほとんどやと思います。
マッハが30万円、Zが40~50万円ぐらいの時代、川崎の2輪はオイル漏れなんか当たり前。オーバーヒートしてエンジン焼けても

またでっか?ま、川崎ってこんなもんですわ。

と、どこのバイク屋のオヤジも言うてたメーカーだったのです。油漏れるので晴れやのにゴム長履いて乗る、オイルの匂いぐらいで済まない恐ろしいメーカーだったのです。

キャラの被るバイクを2台所有する罪悪感?

それとも他のメーカーバイクでも迷ってるのか?

爺さんの口から出てきたのはまさかの一言でした。

『ドンがらのデカいバイクはデカい鉄ゴミやな。』

!?!?!?

全員が意味が解らずポカーンとしていると、

相撲取り(デカい人間)はデカい糞やと。

常々口に出して元幕内力士のちゃんこ屋さんの目の前で言う爺さん

プロレスラーのムキムキな魅せる筋肉を見てもかなり怒ってましたが、バイクの無駄な重量を付けている変な箱や、いらないカウルや、いらない三段シート。

いらないエンジンガード等。

バイクなんか軽い方が速いに決まってるのに、大きく見せたりする必要があるのか?

速く走るために空気抵抗ふを減らしCD 値を稼ぐカウルは○、ライダーが楽するためや、珍走のスピードに関係ない風防やパニッシャーケースやサイドカーは余計な筋肉や脂肪やと。

カブの風防なんか一番色気がなく枯れてる人間の乗るもんやと。(モンキーにクワ積んで畑行ってる癖に)

だから仮面ライダーのサイクロン号はカッコ良く美しい。

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V3やXライダーのは何や?

アマゾンのなんか最悪の仕上がりや!と子供向けのテレビを一緒に見てて真剣に怒りだすのですから。

★あのぅ、ボ、僕、ジャングラーじゃないと嫌なんですが…★

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普段自分の意見をあまり言わない京やんが、珍しく恐々であるが口を開く。

★僕、サイクロンにも乗せて貰ったり、Zの後ろにも乗せて貰いましたが、ジャングラーが一番乗りやすくて疲れないんです。

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後ろに着いてる羽根は確かに邪魔です!

でもパパのハーレーよりも、ヒロさんのサイクロンよりも、ジャングラーが一番カッコ良くて僕はずっとジャングラーに乗り続けます!★

京やんはやっぱり変な人です。

あんな恥ずかしいバイクにずっと乗るなんか僕にはマネ出来ません