いざ相撲大会　タコ師匠のバイク史：その１３

悪い奴らをやっつけ、京やんはよく笑うようになりました。

ただし、少し変な人なのは治りません。

柔の帯の色が白いのが気に入らないらしいです。

僕は初めて入門した時から黒帯です。

投げられるだけの子供が段を持ってる訳もなく、親父のか叔父さんのかわかりませんが、使い古した黒帯に苗字だけ残し、名前は糸を切り消されています。

もう古過ぎて薄い墨色になっています。

道着を買うのが勿体ないので、近所の兄ちゃんが道場を卒業した時にお下がりとして貰い受けた物。

帯も同じ訳です。よその子供のは新品を買い与え、我が孫のは中古品。

別に僕には普通の事で、京やんが僕より大きいなら京やんの服をお下がりで貰い受け着るでしょう。

柔の生徒である近所の兄ちゃんらの服を、お下がりで貰い着て靴やパンツ、靴下以外は全部貰い物です。

黒帯が欲しいなら、強くならんと爺さんが帯を渡しません。

柔には文字通り柔らかい頭で取り組み、それが他の競技の技であろうと取り入れて使え、との教えがあります。

極論、みんなが好きなウルトラマンの必殺技、スペシウム光線。

ほんまに手から光線が出せて相手を倒せるなら、今すぐオリンピックに出て金メダルを取りなさい。

柔のルールにスペシウム光線禁止と書かれるまでは使えるからどんどん使いなさい。

と、僕の爺さんは言うてはったんですね。

いよいよ運動会です。

幼少の部、子供相撲に京やんが出られるのは今回で終わりです。

トーナメントは別のブロック。決勝で予想通り、京やん対僕が優勝をかけて戦います。

はっけよーい、ノコッタ！

★大切断！！★

京やんはアマゾンライダーが好き過ぎて必殺技が大切断！って。

相撲なんですけど。。。

道場の壁板に向かって練習しとったん何回も見てたし、やってくるんやろな、まさかな、そこまでアホな奴やないやろ？と思ってましがたが、疑問点が確信に変わり線で繋がりましたわ。

相撲中継で喉輪を見て、コブラクローやってもええのやと知った僕はコブラクローから京やんを寄りきり、優勝しました。

冷凍室の大きな冷蔵庫ゲット！