単車男はマジでヤバイ奴?! |【単車男編 その43】

➖県迷惑防止条例違反➖

こないだ、偶然に道の駅で見かけた葛城さん。グヘヘー!
そして家、知ってますからね。
(尾行して)
わたしのフィットに、メモリーさせていますからね。グヘヘー!
(誰も教えてない。尾行してた)

いままでは連絡したくても、出来ませんでしたよ。

でもね、今は家を知ってますから手紙を出せますよ。
先ずはわたしの事を印象付ける為に、ハガキを100枚送りますかね?グヘヘー!
宅配便で御歳暮に新巻鮭を送るのも良いですかね?グヘヘー!

とにかく、家が解ればギィィィィ
攻めようもあるんですからね。

会社が吉野になりましたからね、会社の帰り道に毎日寄れますからね。ギィィィィ!
パチンコ屋に寄らなくなって、貯金が出来るようになりますかね?
ギィィィィ!

葛城さんとの結婚の為に、貯金しましょうね。お互いにバツ有で遠回りしましたけどね、幸せにするからな!!ギギギギィギィィィィ!
(葛城さんの幸せは山中君、君みたいな人とお知り合いにならない事)

➖仕事終わり 葛城邸近辺➖

グヘー!ギギギギィギィィィィ!
わたしは葛城さんの娘の名札を見て知ってますからね。姉妹の名前をね。ギィィィィ!
プール焼けした小麦色の肌にはスクール水着の跡があるんですからね。ギィィィィ!
萌え萌えしますね。ギィィィィ!

もうね、葛城って漢字だけでテンションMAXですよ。グヘヘー!

電柱の陰にわたしのハーレーダビッドソンを停めて、見守りますからね。
(静かな郊外の高級住宅街、エヴァ顔の紫ハーレーは目立ち過ぎるのです)

葛城さんのランドクルーザーが通過しましたね。グヘヘー!今日は少し遅いですよ。

(静かな郊外の高級住宅街、自治会がすぐに動いた。警察を呼ぶも、職質検査で凶器はない、危害を及ぼすような人物ではない。しかし、よく考えて下さい、思い出して下さい。幼女を誘拐し殺したり、通り魔する犯人の人物像を。【小柄】【メガネ】【過保護】【思い込み激しい】【自己中】)

京やん『ヒロさん、吉野の家の近くに変質者が出てくるらしいんやわ。武器もって一緒に見に行ってくれへんかな?』

植田『エエよ。』

(世話になってる京やんの頼み、軽い返事で請け負いましたが、まさかあの男が変質者に認定されているとは思いにもよらず。)

植田『どんな奴やろな?多少ゴツい奴でもスタンガン銃持って来たで。一発やで。』

京やん『出来たらそんな物使わないで解決したいよな。』
(木刀、模擬刀、金属バット持って来てる癖に)

植田『出来たら使ってみたいなぁ。25万ボルトの電流をシリコンの玉に貯めて発射するねんで!ピカチュウの10万ボルトより強いねんで!』

京やん『相変わらず子供おらんのに、そんなん詳しいな。』

植田『京やんとこの子供らに教えてもろたんやで。これより強烈な75万ボルトのん、今注文してるから来たらこれあげるわ。』

京やん『銃系統はバーン!いうのが怖いねん。』

植田『ん?あの電柱の向こうにおる奴、うちのチームの奴や。』

京やん『バイクチームの?』

植田『うん、京やんとこの圭ちゃんに一目惚れ!いうのがあのメガネの奴』

京やん『ケンカ強い?』

植田『見たまんまやで。』

京やん『やっぱり刀持って行こ』

植田『ちょっと待って、うちの奴やから、俺が話して興味の矛先変えて来るわ。』

京やん『そんなにスタンガン銃撃ちたいのか?』

植田『撃ちたいに決まってるやろ!』

(電柱の陰からスタンガン銃発射)
バーン!!(エヴァのカウル割れる)

植田『山中くん?』

(腰抜かして尻餅をつきながら)

怖~~~っ!ギィィィィ
今のは鉄砲ですかね?

植田『うん、あそこに日本刀持って立っとるヤクザの友達の嫁さんがね、他の男に狙われてるらしいて。ヤクザのそいつから生け捕りにして来い言われてな。まさか山中くんとはな、どうする?何もかも忘れて、今後、この地区に立ち寄らんて一筆書くんやったら見逃す。でも約束破るんやったら今この場で撃ち殺すしかないねん。』

ヤクザ、ヤクザですか。は、はい。
(もともとおとなしい京やん、会社倒産等凄い事が繰り返され、怖い顔つきになりました。)

植田『山中くん?  居座り辞めるか? 撃たれるか?どっちなん?』

す、す、すぐに一筆書きますよ。もともとそんなに好きじゃないですからね。

植田『さすが、モテ男は違うわ!あのな、倖田來未みたいな格好しとるギャルが何人も働いてるガソリンスタンド見つけてんわ。帰り道に寄る?』

倖田來未みたいな格好ですかね?ギィィィィ!グヘヘー!
それって、半分裸ですよね?
ギィィィィ!グヘヘー!

植田『ちょっと他より高いねん、けど、リッター20円高くても、単車に入れる量なんかしれとるやん?10リッター入れても200円ぐらいやで、ガソリンスタンドの客やねんから警察もヤクザも呼ばれへんしな!』

グヘヘー!ギギギギィ!
ギャルをナンパしてもいいんですかね?グヘヘー!ギィィィィ!
(ストーカーするような奴がナンパできるもんならやってみ?)

➖帰り道➖

ブォンブォン

ギャル店員『植田さん!毎度!今日はジムニーやな。こないだ連れて来てくれた、道場の子、かなり来てくれてるよ。ありがとう。』

植田『おっ嘘偽りなしで!やな、これはハイオク満タンな』

ギャル店員『後ろの変な単車、仲間?』

植田『さっき銃で撃ったったら、変なロボットの所、割れとんねん!あいつ、手洗い洗車勧めたらやりよんで』

ギャル店員『ほんま?勧めるわ』

京やん『ヒロさん、ここのは俺払うわ』

植田『エエの?悪いな!』

京やん『こんな近くにこんな可愛い女の子だらけのガソリンスタンドあったん、知らんかった。俺も使わせてもらうわ。』

(お前もかーい?)

ギャル店員『お兄さまのバイクしぶーい!かっこいーい、手洗い洗車いかがですか?』

ギィィィィ!かっこいでしょ?グヘヘー!洗車頼みましょうかね!グヘヘー!ギィィィィ!

それからしばらく、ガソリンスタンドの斜め前のコンビニからエヴァハーレーを停めて、缶コーヒーにタバコ姿でガソリンスタンドを一時期程見て、ハイオクを入れ、週一で手洗い洗車する山中(単車男)の姿があった。
(たまに京やん、嘘偽りなしで!の姿も。)