親父のサニートラックを運転していたのは叔父さんでした。
荷台にはしわしわの顔面、垂れた耳、血走った目、
虎ちゃうやん。あのおっさんウソつきよった!
するとうちの爺さんがトラックに寄って来てライオンみたいなんを
爺さんの目も血走ってる。
ブルーザーブロディが振り回してるサイズのチェーンで繋がれてる
『ギャン!!』
余りの突然的な爺さんの暴走に言葉を失うタコ。
離れて見ていた叔父さんが後ろから爺さんを止めに入るが、叔父さんは軽く投げ飛ばされた。
血まみれの生き物が哀れで砂を掴んだタコは爺さんの顔に投げつけ
砂が目に入った爺さんがふらふらしている間に、叔父さんが木刀を取
叔父さん『お父さん、この子はもうドツキ回さんでええねん。
グロッキーになったライオンみたいな生き物に水をかけて洗う叔父
タコ『ライオンさん、死んだん?』
叔父さん『死んでへんし、ライオンと違うって。』
タコ『なんで爺ちゃん怒ってたん?噛まれる思ったん?』
叔父さん『この子はライオンやなくて、犬やで。土佐犬。
タコ『爺ちゃん恐い!』
爺さん『無茶苦茶しやがるな、この坊主。』
タコ『爺ちゃんこの子悪さしてへんのに何で叩いたん?
爺さん『土佐闘犬はな、
3歳の子供がそんな大人の事情を理解出来る訳がない。
とにかくプレゼントが虎じゃなかったのと、
タコの家ではずっと犬を飼っている。
鶏や牛や馬を盗みに来る泥棒対策として、
3歳が初めて見る土佐闘犬は馬の子程の大きさであり、実際にも土佐闘犬の中でも大型な犬であった為、
そんな土佐闘犬は牛小屋の軒下のオリに入れられ、
犬にごはんをあげるのは毎日のタコの仕事。
次の日の朝、
邪魔やなぁ~
牛小屋で馬、
爺さんが段ボール箱を開けると中には・・・
タコ『サ、サイクロンや!サイクロン号や!これ誰のん?
中にはピカピカのサイクロン号が入っていたのでした。