真っ暗な倉庫の中で一晩過ごすと反省してるやろうと倉庫の扉を開
鍵をかけ、
そう、
少し寒く暗がりの中に太郎號を見つけ、
太郎は僕を慰めるように、びちゃびちゃの大きな舌で顔をネブリます
こそばいなと思いつつ、いつの間にか寝ていました。
『このガキ、犬と寝とる。起きろ!!』
『??』
爺さんにアイアンクローされ目覚めた僕は、井戸に連れて行かれ氷水
そう、
『お前、これから太郎の散歩行け。
別に不登校でもなく幼稚園が嫌いでもなく、
言われるがままに太郎の背中にまたがり、鎖を外しました。
近くにある親戚の家の井戸から水を貰い太郎に飲ませて鶏肉屋さん
当時の鶏肉は皮や肝はゴミ扱い。
散歩を終えて家で太郎をおりに入れ、
よそ行きの服を着て、靴下を履いて靴を履くように(
国鉄(現在のJR)に乗ります。
スキンヘッドの爺さんと丸坊主の僕はたちまちポマードの臭いに酔
【画像は自粛・・】
靴は堅苦しいし、背広のオッサンは臭いし、
フラフラになりながら目的の駅について今度は満員のバスです。
僕は小学1年生よりデカイですが、幼稚園児なのでバス賃も電車賃も
徒歩15分ぐらいで立派な会社に到着したのです。
『よう来てくれたな!迎え出すのに歩いて来たんかいな?』
『おはようございます!いつもお世話になってます!
柔道場でのしつけで挨拶だけは一丁前。
ちょっと仕事手伝うだけと連れて来られた会社。
栄養ドリンクを作る所に連れて行かれ、原料を釜の中に入れる。
黄色い袋を3本入れたら青い袋と茶色い袋を1本ずつ入れてね。
優しい口調の知らんオッサンが説明してくれます。
黄色い袋積まれてる所から台車で釜まで運びます。
1本25㎏。
これは10㎏。
上を脱いでランニングシャツ一枚になり、
旨い!
昼休み迄はフラフラになりながらも、何とか袋を運び続けてましたが
昼休みは社員食堂にて2回おかわりをし、
昼食後に別の場所で仕事だと連れて行かれたのど飴の所。
風邪が流行る季節品で、生産が間に合わない状況になるらしい。
漢方薬の臭い匂いが漂う所で砂糖を炊いて飴にするので甘い匂い。
さっきまで使ってた茶色い袋をどんどん開けて釜に入れていきます
結局夕方までお手伝いをして従業員の皆さんに挨拶をし、
『今日お前がお手伝いしたお金はだいたいやけど500円や。
『知らん』
『20回や。学校行く変わりにここ毎日来るか?』
『もういらん』
『おっちゃんがくれたグローブとバットどないすんねん?』
『ほんまにイラン、、、けど、ありがとう言うてもろとこか。』
何となくですが、
と爺さんが言いたいんやなと理解しました。