タコ マイナス モンキー タコ師匠のバイク史:その25

モンキー、ゴリラ、ダックス。兄弟車でいじり放題。

共通部品も多く、ダックス以外は貰い物ですから大変ありがたいのですが、爺さんの結論、同属原付3台もいりません。

大型バイク2台(しかも同じ系統)乗ってる人間がどの口で言うてるのか知りたい人が多いでしょうが、当家では鬼の一言で総てが決定します。

ダックスが古いので誰かに売り飛ばすのかと思いきや、僕のモンキーを叔母さんにアゲルらしい。

◼それ、僕のやねんけど◼

爺さんがゴリラ乗りたいだけやん。で、ゴリラには大きめのガソリンタンクとシート。荷台もちゃんとついていて畑に出掛けるには最適?らしい。

ダックスには親父そのまんま。

ドナドナドナド~ナ~…

荷馬車ではなく、ダイハツの軽トラックに載せられて叔母さんの家に運ばれるモンキー。

子供が猿顔やからモンキー乗ってたらオモロイけど、そのモンキー、僕のやからね。

さてゴリラですが、50㏄ではないので役所に届け出をし、ピンクナンバーを貰い装着。

身長の高い爺さんが乗るとかなり変!頭おかしい人にしか見えません。

トルクもあり、スタートからなかなかの加速。

うちの敷地内で3速から上に入れる事はありませんでした。

柔の道場では空いている日については、無料で他の武道を教えたい人達に貸していましたが、だいたい弓を習う人なんかいません→弓の先生が出ていき、居合斬り、剣道を教えていた爺さんの先生が亡くなります。

ボロい牛小屋で新しく道場を開く人、新規入居希望者がいなくなり、いっその事建替えようとなるのです。

敷地面積150坪、鉄筋2階建て

2階は事務所で、1階が道場です。

新日本プロレスの道場ぐらいあるのか?ないのか?見たことありませんが、嘉納派ではない、門下生が10人未満の道場としては立派過ぎる造りのはず。

◼猪木を倒す為にここで稽古するんやな◼

子供の僕は図面をみても訳わかりませんが、1階の図面中央の柔の畳の四角マークが、僕にはプロレスのリングに見えました。

道場は建て替えるので解体すれば良いのですが、思い付けば直ぐ行動に移す爺さんの性格上、先に新しい道場を建てよう、次にボロい道場を解体したらええやんと。

畑だった土地にユンボとブルを投入、ブルで整地して、ユンボで基礎工事の為の溝を掘ります。

鉄筋を編み混んで基礎の骨組みを造ります。

この作業は爺さんの会社でやるので、職人さんの日当を削るために僕達門下生が借り出されました。

ブルやユンボは操作方法知ってましたが、水平や直角に削らないといけないので爺さんが担当、門下生の僕達は鉄筋を針金で停めていく腰の痛くなる作業ですが、1日千円貰えます。

小学生が1日千円稼ぐのって他にないバイト先ですから。

高度経済性長期に職人一人雇うと2万円近く必要でした。

体力の余ってる小学生、中学生のガキを10人ぐらい千円で雇えばそっちの方が仕事は早く終わるはず。

勿論、労働基準法も何も無視ですが、小中学生に仕事の大変さを教えるのよりも、無料で柔習ってて道場建てるのに何もせえへんってどないよ?

こんな時には僕に仕事が集中してくるんですよ?

小遣いのない馬場くんは喜んで来てくれました。

で、僕は皆が手抜きしてないかとケガするような仕事をしてないかを確認する役目です。

基礎の骨組みですから、これがええ加減な仕事してたら道場が傾きます。

と、子供達をケガさせると後々ややこしいので未然に足元を片付ける等、重要な所ですね。

新しい道場の基礎が終わり、鉄骨をクレーンで吊り上げ溶接。

先に屋根を張り合わせます。

その後で鉄板の壁を溶接。

この辺りはオカン方の爺さんが担当。

内装は電気以外は全て身内がやりました。

約1年半がかりで完成です。

普段の仕事をやりながらコツコツ建てていたので工期は長めですが、爺さんや門下生達の結晶です。

水道やガスはなく自分達で掘った井戸があり、電気も動力と普通のが通っています。

なぜ道場に動力電源が必要なのか?

エアーコンプレッサーに繋ぐインパクト装置を使い、車やバイクの整備をする為だけの動力電源です。

新しく畳も入り、あとは看板をつければ道場完成!

でも何故か道場の引っ越しはしません。